『時代を斬る』第一回を開催

kiru

4月25日、連続フリートーク企画「時代を斬る!」第1回『安倍政権と集団的自衛権』を開催しました。西部ユニオン鈴コン分会・吉本さん(写真)や北島邦彦元杉並区議会議員も合流し、活発な議論が交わされました。
鈴木弁護士の提起(要旨)を掲載します。

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米日の主導権争いの激化

まずはオバマ来日と日米首脳会談の話から入ります。今日の夕刊報道ではオバマに対してアメリカとヨーロッパが共通して「失敗だ」という辛口の評価をしているといいます。アジア重視政策が危機にあると。また麻生太郎が今日閣議後の会見で発言している。「どのみち11月のアメリカ中間選挙まで答えは出ない。国内でオバマ大統領が全部まとめきれるほどの力はないだろう」と。

大きくとらえると、対中国対峙対決政策において、対峙・対決という点では一致しつつ、そこにおける米日の主導権争いが激化していると見た方がいい。一方では安倍に対する警戒感、安倍引きずり下ろしの動きまでかなり始まっている。後に述べますが、来日したアーミテージが重大な発言をしている。

今回のオバマ訪日は直前まではっきりしなかった。スケジュールも二転三転した。昼食会も中止になった。要は安倍なんかとはなるべく顔を合わせたくない、やってもしょうがないということです。

リビジョニストと呼ばれる歴史修正主義者の筆頭に安倍があげられていますが、米英の新聞は全部一致して安倍たたきをやっている。マスコミだけでなく、ヨーロッパとアメリカの帝国主義そのものが日本叩きに入っている。

一方ではウクライナ情勢がある。銃撃戦が始まり、そしてロシア側国境で6万と言われるロシア軍が演習を繰り返している。一方ではバルト三国とポーランド、ソ連崩壊後NATOに入った、ここでアメリカ軍が空挺部隊を中心に600人動いている。帝国主義国・大国どうしの争闘戦、ぶつかり合い、殴り合いの軍事化というのが一気に出てきている。

そこまで来ている中での日米首脳会談だった。TPPはオバマにとってもまとまらなかったのは打撃だけれど、それほど日米のぶつかり合いの激しさがある。米帝も譲らない。言っているとおりやったら日帝が解体的危機に陥ってしまう。解体させられるほかないということで抵抗している。

その一方では先日、経済団体4団体が「TPPを早く妥結してくれ」と申し入れしている。工業資本(自動車や電機)の意志ですが、矛盾をはらんでいる。アメリカの要求では、日本からの輸入だけは自動車関税を今まで通り維持する。一方で安全規制なんかは全部取っ払ってしまう。そういうのに日経連なども太刀打ちできない。米帝の要求を受け入れろと言ったけれども、受け入れたらまたどうしようもなくなる。

集団的自衛権が日米対立の焦点に

集団的自衛権の問題が国内的には最も注目されました。 対日政策に多大な影響を与えるアーミテージがオバマの1日前に来日し、真っ先に石破茂と会って「集団的自衛権は急ぐ必要はない。経済問題に力を注げ」と言っています。ここでは二つのことを言っています。集団的自衛権では米帝としてもかなり警戒している。そして、経済問題すなわちアベノミクスの崩壊を見ているということです。

このように、かなり露骨に米帝が日本の国内政治に手を突っ込んでいる。安倍が崩壊し転落していく局面に入っている。

日米共同声明に戻ると「尖閣は安保条約第5条の適用範囲にある」と発言したことが注目されていますが、これまでの見解の再確認です。軍事的に防衛するとは絶対に言っていない。防衛義務は果たすと言っているが、返す刀で、「尖閣諸島問題はもっと平和的に話し合いを重ねるべきだ」と日帝を牽制している。日米同盟が深まったなんてことはない。

アメリカは東中国海や南中国海の現状変更には反対と言っている。ウクライナで言っていることと同じです。こうやって枠をはめた。

さらに、ロシアによるクリミア併合を国際法違反として批判した。安倍にとっては大打撃です。ロシアとアメリカを天秤にかけながら、秋にはプーチンを呼ぶという政治をやろうとしていたのですから打撃ですよ。経済制裁を強化しろと言われるに決まっている。プーチン来日もどうなるかわからない。安倍外交なるものも危機に瀕する。

今度の日米首脳会談というのは日帝叩きの一方でアメリカの力の没落を取り繕うものです。その意味で歴史的だった。新しい時代に入っているとみるべき。日米関係の危機であるし、対中国、対北朝鮮にいかに侵略戦争を遂行していくかをめぐるヘゲモニー争いが激化している。

その焦点が集団的自衛権問題です。今年の暮れまでに『日米防衛協力の指針(ガイドライン)』を見直しすると言われ、それに向かっての集団的自衛権行使容認だと日帝は言っている。

石破は最近著書の中で露骨に書いている。〝アメリカはもはや世界の警察官ではなくなった、集団的自衛権の行使容認をすることで対等になるんだ〟と。

また、拓殖大学の教授は、「アメリカを巻き込むための仕掛けづくり」とまで言っている。だから、日本共産党のように、集団的自衛権で「日本が巻き込まれる」とか「対米従属」と見ていると誤る。

◆労働運動と国際連帯で改憲と戦争を止めよう

最後に、今の異様な緊張のなかで、一方ではさまざまな演出をしながら、実際には安倍の危機は進んでいます。国内的に見たって、アベノミクスの崩壊的危機ははっきりしてきている。株価を上げて、企業が輸出を増やす。だから円安に期待していた。

ところが先日の指標では13兆円という空前の貿易赤字です。対中国貿易が急激に減っていることが原因です。この間黒田日銀総裁も異次元緩和を続行すると言いましたが、これも大変なことになります。

アメリカのイエレンは金融緩和を縮小しないと国家財政もどうにもならないと言っている。国家財政の赤字の規模は日本はアメリカの比ではない。それを、日銀はますます国債を買って市場にカネを突っ込むという。

対米関係の緊張とアベノミクスの崩壊と一体で安倍の危機は進行するが、安倍が立ち止まることはない。改憲と戦争に突き進むほかありません。

このときに、われわれの側から言うと、皆ものすごい危機感を持っているのですから躍り出ないといけない。都知事選からさらに飛躍した闘いをやりましょう。階級的労働運動と国際連帯で追い詰めて勝つ情勢に入っている。支配階級だって10の力は持っていない。決してわれわれが少数で外野席にいるなんて思わないこと。ど真ん中で挑んでいるんだ。鈴コンの勝利がそうです。

労働組合の力を否応なしに突きつけたことが鈴コンの勝利を切り開いた。弁護士のあいだでも大きな反響を呼んでいますが、非正規が職場に組合をつくったことが決定的です。職場に根を張ったれっきとした組合であるということです。

改憲阻止陣形や反原発陣形が流動過程に入っています。われわれの真剣さ、力が掛け値なしに問われている。6・8集会から8・17集会に向かって、情勢の中心に躍り出ようではありませんか。

『時代を斬る』第一回を開催」への1件のフィードバック

  • 杉並って、日本のウクライナみたいな気がし始めていますが、みなさんはどうですか?!鹿児島2区の補選結果結構興味深い。杉並補選も重大です。太郎さんは、どう考えているかしら?

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