【テキスト追加しました】もう許せない!鈴木たつおがNHKにのりこんだ! (1月30日の動画)

【元NHKプロデューサー・皆川学さんの応援アピール】

昔の仲間である鈴木達夫さんが都知事選に立候補すると聞き、応援にかけつけました。

私は1963年にNHKに入局し、徳島放送局、放送センターの芸能番組部、仙台局、NHKエンタープライズを経て、現在は退職しOBであります。

1968年にアメリカの原子力空母エンタープライズが佐世保港に入港するということがありました。そのときに鈴木達夫さんは長崎分会の分会長として、それに対する反対の運動に分会丸ごと決起しました。

私はそのときテレビの生中継を見ていてはっきり覚えています。テレビカメラの前に機動隊が学生を追いかけてきて、カメラの前でガンガン殴るという凄惨なシーンが生放送で放送されました。総評の幹部は学生と労働者との間に人垣をつくって、青年労働者が合流するのを阻止していました。

そこを破って、一本の旗が学生のほうに突入していきました。それは、日放労長崎分会の分会旗です。十数人の私たち日放労の仲間がはいって、感動的な学生と反戦青年労働者との合流が果たされました。鈴木さんはそのたたかいをリードしたのです。

あの籾井という人の「従軍慰安婦はあって当然」という発言、びっくりいたしました。思い出してみましょう。2001年、NHKの教育テレビであった「ETV2001」で、従軍慰安婦問題を取り上げた番組について、その改変を指示したのは内閣副官房長官であった安倍晋三です。

しかしその後、3・11の原発事故の後、ETV特集はすばらしい番組を立て続けにつくりました。いわばそのリベンジとして放送労働者の良心をかけた番組がたくさんつくられておりました。

私はOBとして、非常に篤く思っていました。ところが、この番組が偏向しているといって、新しく会長を変えて送り込む。そのために長谷川三千子なんていう極悪の経営委員を4人も送り込んで、今の体制をつくってきたのです。

私は今の体制は絶対変えられると思っています。福島現地に行って素晴らしい番組をつくってきた若い現場のディレクターや技術者が負けるはずはありません。

【鈴木たつおの訴え】

NHKで働く皆さん、おひさしぶりです。

私は20年近くNHKのディレクターをやり、労働運動でNHKを解雇されました。今弁護士をやっていますが、約18年、日放労の組合員でした。仲間としての皆さんに、この都知事選としてだけではなく、今のNHKがとてつもない危機、岐路に立っているということを訴えて、ともにたたかいに立ち上がりたいと考えます。

NHKは昔から権力に弱い体質でした。田中角栄や橋本登美三郎の時代に入局しました。長崎放送局です。そこで組合の委員長をやり、全国で日放労186の分会のなかで最も短い36協定を勝ち取るなどの活動をやりました。

これを嫌ったNHK当局は、私に東京への配転命令を出し、それを拒否すると、放送局に機動隊を導入して逮捕・起訴したのです。私は15年間の裁判闘争をたたかい、罰金1万円でした。本来、罰金刑は復職できます。懲戒解雇の理由にはなりません。しかし、当局は懲戒解雇にした。その意味で、私はNHKのこうした体質はよくわかっています。

しかし、今の事態は、NHKが単に権力に弱いというだけではないです。完全に手先、先兵に成り果てた事態です。「みなさまのNHK」といいますね。確かにそういえる部分はあります。NHKは国家予算で運営すなわち国営放送ではなく、世帯ごとの受信料でまかなわれている。そういう公共放送ですね。国営放送ではありません。

しかしその会長に、本当に戦争好きな、本気で日本を戦争にもっていこうとしている安倍首相の息がかかった人物を経営委員会に複数送り込み、その経営委員会で選ばれたのが籾井会長です。

彼はさっそく就任会見でなんと言いましたか?軍隊慰安婦は日本に限られた話ではない、あの特定秘密法案、ほとんどのマスコミが論陣を張りましたね。私たちも十重二十重に国会を取り巻いた。私も何度も国会にいきました。

そういう中で、小選挙区のからくりでたまたま権力の座に着いた自民党が強行採決に次ぐ強行採決で成立させたのがあの戦前の治安維持法を上回る特定秘密保護法です。

それをNHKの新会長はあろうことか「決まったんだからしかたない」とまで言っている。さらに許しがたいのは、「国が右といっているのなら左というわけにはいかないだろう」という発言です。なんですかこれは。公共放送という言論機関の長が言うことですか。まさに政府の下僕、戦争政治の先兵です。

こういうやつをのさばらせるわけにはいかない。彼の首をとばす勝算は、NHKに働く1万1000人、とりわけ日放労8500人の肩にかかっていると思います。ここを私は信頼しています。NHKの労働者、特に日放労は戦後史のなかでも独特の役割を果たしています。安保・沖縄闘争のさなか、スタジオに機動隊が乱入して私が逮捕されたときに、機動隊導入にたいして全国の仲間がストライキに立ちました。

さらに、70年安保・沖縄闘争のときに、沖縄問題で唯一ストライキをやったのが、皆さんの組合、日放労です。日放労というのは、あるころ右に行ったりして揺れたが、ここぞというときには、他の組合にはない、機微を反映した組合でした。第二組合もなく、8500人の組織率を誇るNHKの労働組合が、皆さんの力で本来の力を取り戻していくことによって、あの籾井の首をとることは可能です。地の声、民の声、天の声です。「あんなやつのために金を払いたくない」それをを体現して勝利する。なによりも一番大事なのは、NHKに働く皆さんの声です。一昔前、小野吉郎会長が田中角栄を見舞ったときや、海老沢勝二会長が安倍晋三を訪問したとき、日放労は抗議声明を発表し、退陣に追い込みました。そのように、NHKの労働者の組合は、時代の危機を敏感に感じ取りながら態度を表明していくことができる労働組合です。

私は、皆さんの仲間として、20年近く組合に籍を置いたものとして、もちろん言いたいことはあります。しかし、この危機のなかで、NHKの存在がこれほど人々から問われているときです。だれも受信料を払わなくなるでしょう。そうすると国営放送にもっていく。だれが喜ぶんですか? 安くない受信料を払っている労働者の声を体現してください。あるいは言論機関としての役割を果たすかどうかも皆さんの声ひとつです。本来の日放労の姿を発揮しようではありませんか。

こういうかたちで訪れるのは久しぶりですが、皆さんに訴えたい。NHKにはおかしなことが頻発しています。都知事選を見てください。私をよほど嫌っているのか、「主要○候補」なんていってまったく報道しない。公共放送、公正中立を旨とする、しかも選挙はもっとも公正中立じゃなくちゃいけない。なのにあの自民党を除名されて、再び推される、原発反対なんてちょろっと言ったけれども結局は何も言わなくなって、オリンピックをやるのが役目だといいだした厚生大臣の声はどんどんとりあげる。あるいは、「小泉劇場よ再び」と言って―甘すぎます。一度呼び起こした劇場は、二度と人々はだまされない。細川さんと組んで「脱原発」を言ったら再び劇場ができるだろうという。自民党をぶっ壊すといったが、しかし自民党がますます悪政をやっている。つまり彼は、反原発という民の声を嗅ぎ取るのは敏感ですが、もしかしたら、ヒトラーのわが闘争を学んでいるのかもしれない。だから、細川さんを担いで反原発の声をかすめ取ろうとしている。

あるいは、私と同じ弁護士会に籍をおく宇都宮さんが「オリンピックはシンプルにやりましょう」とか言っているけれども、彼の日弁連会長時代、政府の弁護士つぶし、日弁連つぶしには一つとして反対しようとしなかった。肩書きだけを売り物にするのはやはりいいことではない。何をやったかがやはり重要です。

そこで、オリンピックの問題です。日々の職場にも関係あると思います。私は、オリンピックは返上すべきだと思います。オリンピックの宣伝はやめてもらいたい。やろうとしている連中の思惑、魂胆、目的がみえみえになった。組織委員会の会長はなんと「日本は天皇を中心とする神の国」といって吹き飛ばされた森元首相です。それだけではない。名誉会長が御手洗という経団連の前々会長だ。違法な偽装請負で有名になったキヤノンの御手洗さんが名誉会長だ。そして副会長はトヨタの社長ですよ。大資本、大企業のためにオリンピックがあることは明白じゃないですか。あんなものは大企業とゼネコンの利権だけだ。しかしそれだけじゃない。私たちもとんでもない損害をこうむる。

東京都は国立競技場の整備費だけでも500億を負担しなければならない。お金の問題だけではない。なにより、福島の原発事故をないことにして、「ふたたび安心で安全な日本がよみがえった。東京は世界で最も安心で安全な町」と世界に発信しようとしている。そういうものでしかない。オリンピックがそもそも、安倍首相が、国際的な場で、放射能汚染水はコントロールされている、健康被害は二度と起こらないといって呼び込みました。

しかしこれが真っ赤なうそだということは本人もわかっている。そこが一番許せない。今この瞬間にも、福島第一原発の1号機の格納庫から人が近づけないほどすさまじい線量の放射能が漏れている。59人、疑いも含めて子どもの甲状腺がんが発生している。これが、原発事故と関係ないといっているのが東電と政府じゃないか。

このオリンピックになんと言っているか。舛添さんは「オリンピックこそ都政の第一課題だ」と言い出した。細川さんは去年の暮れまで「オリンピックは返上」なんていっていたけれども、東京オリンピックをやろうなんていっている。2020年まで、福島の放射能は収まりません。世界のアスリートがマラソンなどやるのか。都民についても、埋立地には放射能がいっぱいたまっている。すごい高さです。そこでカヌーをやるとか言っている。そのために「東京は安全」という大嘘をつかざるを得なかった。やろうとしている連中の目的は何か。森元首相がいっている。「原発を再稼動しなければオリンピックは開けない」すなわち、原発を再稼動するためにオリンピックをやるというんだよ。こんなことが許せますか。本当にでたらめだ。政治は嘘をもとにしては絶対にならない。真実をめぐって議論しながら進めるものです。

今の安倍政治は冷酷無残、ひどいことをやってます。若者の賃金を切り下げ、2043万の若者が非正規労働に追い込まれている。労働基準法なんか適用されない。低賃金だから長時間働かざるを得ない。その先に待っているのは過労死です。

NHKも番組ではこうした問題を比較的きちんと取り上げている時代があった。原発問題でも、さすがだと思う番組が3・11直後につくられた。しかし、今この新会長のもとで、労働者のおかれた立場、福島が置かれた立場は政府の一声でつぶされる。それな言論機関でいいんですか?ひとえにNHKにはたらく皆さんの声にかかっている。

私のようなものもいるが、本当は、なかに働く労働者が、「おかしいぞ」という声を一斉にあげて、新会長のクビを絶対にとばしてもらいたいと思います。